千早「賽は、投げられた」
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80:名無しNIPPER[saga]
2018/03/28(水) 17:38:11.69 ID:+0zrf0Mn0


「千早ちゃん」


物思いに耽っていると、不意に、私を呼ぶ声が聞こえた。

直後、ふんわりと後ろから抱きすくめられる。


「この場所は、千早ちゃんにとって、良い居場所になれるかな」


胸元に回された手を握りしめる。

ああ、なんて暖かい手なんだろう。

かじかんだ私を、ゆっくりゆっくりと溶かしていく。

背中に押し付けられた身体の温度も、私の芯を解きほぐしていく。


「そうね。なると、いいわね」


「……いいえ。したいわ。私の居場所に」




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