千早「賽は、投げられた」
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454:名無しNIPPER[saga]
2018/04/25(水) 18:07:48.64 ID:H5ZWumHa0

あの日閉ざした扉に、もう錠前はかかっていなかった。

けれども、この扉はまだ、私の部屋から出て行くだけ。

色彩豊かな世界へ、私一人が飛び出していくだけ。

この扉を開けても、あの子の部屋へは繋がらない。


私はまだ扉を開けない。

否定ではない。

退廃でもない。

諦観でも、悲観でもない。


ただ、"その時"を待っている。


私が開けるべき、その時を待っている。


この扉があの子の部屋へと続く、その時を。


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