【ご注文はうさぎですか?】シャロ「居場所の話」
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3: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:04:17.21 ID:fCSMHa2S0
シャロ(言うまでもないことだが、もやしは貧乏人の味方だ。下手な人間より余程信頼できる)
シャロ(なのだが、ある生徒はもやしの調理法を知らなかった。炒めるか茹でるかどう食感が変わるかについても分かっていなかった。もやしの調理法は貧乏人には必須レベルの知識だというのに!)
4: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:05:17.23 ID:fCSMHa2S0
シャロ(一応勉強したのでそういう話題にもある程度付いていけるようにはなったが、しかしそのような手の届かない物の知識を蓄えるというのは中々精神的にきつい)
シャロ(しかも、そうまでして得た知識が生かされるのはクラスメイトとのうわべだけの会話なのだ。礼儀作法やお嬢様を気取らなければいけないこと――後者は自然体で出来るようになってしまったが――も合わせて、窮屈に感じてしまう)
5: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:05:54.02 ID:fCSMHa2S0
シャロ(だけど、ココアや千夜は別の学校に通っているし、リゼ先輩は一つ年上だ)
シャロ(それはどうしようもなく厳然とした事実として横たわっていて、何人たりともそれに手出しすることは出来ない)
6: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:06:25.18 ID:fCSMHa2S0
○
7: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:06:59.71 ID:fCSMHa2S0
ココア「千夜お姉ちゃ〜ん」
マヤ「千夜姉〜」
8: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:07:29.21 ID:fCSMHa2S0
シャロ(そんな私の思考は、二つの外的要因によって遮られることとなった)
シャロ(一つは義妹ハーレムの渦中に居る幼馴染みの呼び掛け)
9: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:08:11.33 ID:fCSMHa2S0
シャロ(嬉々として私の顔面にタックルを仕掛けてきたあんこから逃れると、私は尋ねた)
10: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:08:48.94 ID:fCSMHa2S0
シャロ(そんな私に、メグちゃんがするりと千夜から離れると)
メグ「……しゃ、シャロお姉ちゃん?」
11: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:09:17.78 ID:fCSMHa2S0
シャロ「あのねえ千夜。私はいきさつが知りたいだけで、別にもふもふしたい訳じゃ」
ココア「お姉ちゃんの座は渡さないよ!」
12: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:10:14.07 ID:fCSMHa2S0
シャロ(しどろもどろになるココアから目線を外し、千夜の方へと目を向けた)
シャロ「本当に、どういういきさつでこんなことになったわけ!?」
13: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:10:46.01 ID:fCSMHa2S0
○
14: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:11:15.01 ID:fCSMHa2S0
千夜「ええ。いつもは店側で決めちゃうから、たまにはお客さまに決定権を委ねるのもいいかなと思ったの」
チノ「なるほど、お客様参加型イベントですか。面白いですね」
15: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:12:08.79 ID:fCSMHa2S0
チノ(マヤさんは一肌脱いであげるとは言いましたが、真面目にやるとは言っていません)
16: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:12:53.25 ID:fCSMHa2S0
チノ(懐かしい思い出に浸っていると、ココアさんが私の方を見ていることに気付きました)
17: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:13:28.11 ID:fCSMHa2S0
チノ(一般的な店であるならば順当に怪盗ラパンとのコラボフェアでいいでしょう。ですがここは甘兎庵。順当な意見なんて封殺されてしまうに違いありません)
チノ(甘兎の特徴を殺さずフェアの特別感が最大限に活かされたブレンドにするためには、どうすればいいのでしょう。私は暫し黙考しました。
18: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:14:20.29 ID:fCSMHa2S0
チノ(一般的な店であるならば順当に怪盗ラパンとのコラボフェアでいいでしょう。ですがここは甘兎庵。順当な意見なんて封殺されてしまうに違いありません)
チノ(甘兎の特徴を殺さずフェアの特別感が最大限に活かされたブレンドにするためには、どうすればいいのでしょう。私は暫し黙考しました。
19: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:18:16.13 ID:fCSMHa2S0
千夜「で、デレたわ! チノちゃんがデレた! ココアちゃんの前でお姉ちゃんフェアだなんて!」
チノ「えっ」
20: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:19:27.86 ID:fCSMHa2S0
チノ「実は……」
21: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:20:19.05 ID:fCSMHa2S0
千夜「やだ……誉められすぎて爆発しそう……」
22: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:21:07.34 ID:fCSMHa2S0
○
23: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 23:21:33.34 ID:fCSMHa2S0
シャロ(普段は飄々としているが、彼女は割りと保守的なところがある。高校進級のときに新しい環境で上手くやっていけるか心配していたことはよく覚えている。ついこないだも、クラス替えでココアと離ればなれになることに酷く怯えていた)
シャロ(そんな千夜が、新しいことに挑戦するだなんて。文化祭の実行委員を経験することで、ちょっと成長したのかもしれない。私は微笑ましくなった)
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