697: ◆DAKIMApJGg[saga sage]
2021/07/04(日) 21:38:38.36 ID:A3hb3kXoo
「えっと……大丈夫ですか?」
フッと力を失ったように倒れ込んできた福路さん
とっさに受け止めることができたのは賢者の力のおかげだ
「え, ええ……」
絶え絶えの呼吸でなんとか答えてくれる
完全に俺に体を預けている
肩まで使って懸命に呼吸をしているのがどこか健気で愛おしい
呼吸のたびに体に触れるのをいつまでもいつまでも続いてほしいと思ってしまう
「ねえ」
「は, はい!?」
声が裏返りそうになったのをなんとかこらえた
「後ろからギューってしてほしいの……」
「え?」
「ダメ……かしら……?」
上気した顔と潤んだ目で言われて断れるわけもないし断りたくなんてない
「こう……ですか……?」
おそるおそる胸を覆うように手をかける
「ええ」
ニッコリと笑って俺の腕を抱き寄せる
胸の感触を楽しむ余裕なんてあるわけない
「私がおもらししちゃったこと……誰にもいっちゃダメだからね?」
「わ, わかりました……」
ぎこちなく小指を絡めて指切りげんまんをした
いつまでもこうしていたいと思った
つづきますん
984Res/618.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20