93: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/30(金) 02:42:11.39 ID:uXClwahM0
「フレちゃん……?」
「だけどね。アタシの大好きな子は、どこかでブレーキかけちゃってるんだー。
ぐいーんって走ってていきなりブレーキしたら絶対こけちゃうのにね、自転車と同じで」
フレちゃんがあたしとの間に何かを置いた。
さっき作ってほっぽり出した、小さくていびつな雪だるまだった。
「シキちゃんの『好き』は、まだ途中なんじゃないかなぁ」
――ああ。
「ダメだよ。そういうわけにはいかないよ」
「どうして?」
人間が幼少期から抱く原初の質問があたしを打つ。
「居る場所が違う。あたしはそういうんじゃない」
「多分ね、アーニャちゃんもおんなじ気持ちだと思う」
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