86: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/29(木) 23:38:41.69 ID:UdBPP3xP0
【一ノ瀬志希かく語りき・そのご】
失踪先に小さな公園があって、そこも白一色だった。
素手でさくさく雪を集めて、丸めてみる。子供の時みたいにうまくいかない。
「キミも、融けたらどこに行くんだろーね」
中途半端に丸めたそれをほっぽり出して、ベンチで一息つく。
とりとめもないことを考えていると、向こうの物陰から何かがひょっこり顔を出した。
お散歩する黒猫が描かれた傘の下、白い景色に映える金髪が揺れた。
傘の主は鼻メガネを着けていた。
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