116: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/31(土) 22:08:24.70 ID:nFUBVzrv0
「アーニャに彼女達のステージを?」
「はい。会場は野外ですが、関係者席にご案内します」
「あなたは、自分の仰っていることの意味がわかっておいでか?」
至極当然の反応である。にしても流石に日本語上手いな。
「我々が北海道に帰れば、東京には春が戻ります。そちらとしても、その方が好都合でしょう。
それに、彼女達の顔を見れば別れが辛くなる」
「ですがそれでは、娘さんは東京で何も得るものが無かったことになってしまいます」
それを承知で連れ帰ろうとしているのだ。父親とて快い判断ではないだろう。
彼からすれば、ここまで待っただけでも十二分の譲歩に違いない。
そして、それを承知で、俺はまた彼女を連れ出そうとしている。事の重さは重々承知の上だった。
「一ノ瀬志希と宮本フレデリカがステージに立ちます。二人は、娘さんに舞台を見て欲しいと望んでいます」
「……!」
父に隣に座るアナスタシアさんが、息を呑んだ。
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