82:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 01:49:36.76 ID:EAF0Yir90
「その貞子の怨念により浅川さんはトラックに撥ねられて…即死でした。
私と陽一くんはその時現場に居たので…その時の酷い有様は今でも忘れられません…
そして私は呪いの謎を解くために貞子の生まれ故郷である大島へ向かいました。」
「やっぱりあなたは大島の…あの山村家に向かったんですね!」
これは大島で会った山村和恵の証言とも一致している。
どうやら舞が陽一を連れて大島に向かったのは間違いないようだ。
だがその時、実は二人の他にもとある同行者がいた。
それは当時の事件で精神科医として関わった『川尻』という男だ。
川尻は陽一にとり憑いついた山村貞子の怨念を
水に溶かして除去するというかなり危険な実験を行った。
舞の話によればその実験の前に、
最初の犠牲者である大石智子の死亡現場に居合わせていて、
後に精神病院に入院した倉橋雅美を使って実験を行ったが
その実験の所為で倉橋雅美は危うく死亡しかけたという極めて危険な実験だったらしい。
それから陽一を被験者として実験は開始されたが…
貞子の怨念は人の制御出来るモノではなかった。
貞子の怨念は暴走し実験の場にいた殆どの人間は貞子に殺されたという…
ちなみに貞子の叔父である山村敬もこの実験に参加していたとのことだった。
「そんな実験が行われていたのかよ…」
「なるほど、山村敬さんもこの実験に…
やはり彼の死も呪いのビデオに関わるモノでしたか。
しかしひとつ疑問があります。
それほど大勢の犠牲が出ながら何故あなた方だけが助かったのですか?」
「それは…先生が私たちを救ってくれたからです。」
「先生?つまり高山竜司さんのことですね。」
「あの実験の時…気付いたら私は井戸の中にいたんです…
必死になって一緒に井戸に落ちた陽一くんを探しいたんですけど見つからなくて…
諦めていたらそこへ先生が現れて…」
そんな舞の説明に陽一はかつて起きた出来事を思い出していた。
そういえば…自分は…その昔…井戸に落ちた記憶がある。
とても深い場所だ。それに呼吸も出来なくて息苦しくもあった。
それでもうダメだと諦めていた時だった。
誰かが救いの手を差し伸べてくれたことを思い出した。
あれは懐かしくも暖かいあの手は…あの時…助けてくれたのは…
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