49:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 01:09:51.54 ID:EAF0Yir90
「この鏡…ひょっとして…」
割れた鏡の破片を手にするカイト。
手に取ってみると埃が積もっていて長年放置されていたことが伺えた。
しかしここは旅館だ。
毎日掃除されているのが基本のはずなのに
何故こんな風になるまで放置する必要があったのか…?
『フ〜ン〜♪』
そんな時、鏡の破片にある女性が写っていた。
それはとても長い黒髪が特徴的な和服姿の女性。
その女性が鼻歌を歌いながら上機嫌に自分の髪を丁寧に櫛で磨いでいた。
カイトは急いで背後を見渡した。しかしそこに女性はいない。
この部屋にいるのは自分だけ、それなのに鏡にはこの女性がハッキリと写っている。
馬鹿な…こんなことあり得るはずがない…
この超常的な現象に理解出来ず思考をフリーズしてしまうカイト。
そんな時、この鏡に写る女性が自分のことに気づいた。
気づいた女性は自分のことを睨みつけてきた。
それは間違いなく敵意、いや…悪意…むしろ…殺意に近いものだ。
このままでは間違いなく殺される。一瞬ながら死を覚悟してしまった。
「あぁ…また現れたのね…」
そこへ誰かが現れた。それは昨日会った山村和江だ。
そのうしろには右京と陣川たちもいる。
どうやら二人はこの旅館の何処かにいた山村和江を探し出したようだ。
そんな和江だが酷く険しい表情をしていた。
まるでこの部屋に入ることに嫌悪感を抱いているようなそんな様子だ。
そんな彼女の手から出血の跡が見られた。
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