245:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 15:34:31.86 ID:EAF0Yir90
「それとこれはついでだから話しておきますが
あなたは以前からProjectRINGへの参加が検討されていました。
ですが小菅彬の方を防衛省が強く推していたのでそれは今まで見送られていたわ。」
実はこのProjectRINGに当初はこの嘉神郁子が検討されていた。
しかし呪いのビデオを殺人兵器に転用しようとした防衛省の意向により
小菅彬を超法規的措置で出所させて研究を行わせていた。
だがそれは見るも無残な結果に終わってしまった。
「けどこうなることを最初から知っていました。
小菅を入れたら間違いなく失敗すると何度も忠告していたのに彼らは小菅を招いた。
それなのに…」
「何で…そのことを予期出来たの…?」
「あの日、私まで巻き込んで小菅の出所を手配した日のことよ。彼は私にこう言ったわ。」
『また僕は我が子を生み出すことが出来る。』
小菅の出所を手配した日、
彼は世にも薄気味悪い笑顔でしかも人間としての身勝手なエゴを丸出しで雛子に語った。
正直、雛子自身もこれまでにないほどの嫌悪感を覚えるほどだった。
だがその言葉を聞いて雛子は間違いなくこの計画が破綻すると確信が持てた。
「何故そんなことがわかったの?彼の行いが狂気的だったから?」
「確かに彼の思想は狂気に包まれていました。
けど彼は研究者として…いえ…人間として当然のことを忘れていたんだもの。」
雛子はクスクスと笑いながらそれを面白がっていた。
対して郁子はますますその疑問が深まるばかり。
そんな郁子にまるで答え合わせをするかのようにその理由を話した。
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