196:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 11:17:36.26 ID:EAF0Yir90
…カ…
イ……ト……く……
カ……イ………ト………ん
「カイトくん!しっかりしてください!!」
「ハッ!?杉下さん…ここは何だ?水の中…まさかここは…?」
右京に促されるように意識を取り戻すカイト。
気づくと身体中が濡れていた。どうやら水に浸っていたようだ。
しかしここは何処だ?
周囲が円形の石壁に挟まれたかなり狭い空間に閉じ込められていた。
試しに見上げてみると…その頭上はかなり高い。
これを素手で登るのはロッククライミングの上級者でもかなり困難なそんな場所だ。
しかしここはどこなのだろうか?
カイトは意識を失う前に起きた最後の記憶を辿った。
あの時、自分たちの身に何が起きたのか?そしてようやく思い出せた。
「そうだ…俺たちは小菅彬によってここに突き落とされたんだ…」
「ええ、水がクッション代わりになったおかげでこの高さから落ちても助かったようです。」
「でも小菅はどうなったんですか?」
「彼ならそこにいますよ。」
右京が指した方を見るとそこには先ほどの小菅の姿があった。
どうやら自分たちと一緒にこの井戸に落ちてきたらしい。
何故わざわざ自分から井戸に…?
そう思って小菅を問い詰めようと近寄ったが…
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