160:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 09:11:43.94 ID:EAF0Yir90
「赤いカナリア、本多篤人。あれが思わぬ引き金になってしまいましたか。」
今の話を耳にして右京は思わずそう呟いた。
かつて右京と神戸は赤いカナリアの大幹部だった本多篤人のことを思い出した。
あの時、逮捕され死刑が執行される直前に本多は釈放された。
その理由は赤いカナリアの残党が都内に炭疽菌をバラ撒くと日本政府を脅したためだ。
それにより日本政府は赤いカナリアと秘密裏に交渉、本多篤人の釈放を実行した。
ちなみに現在、本多篤人は政府の監視下に置かれながら超法規的措置により
娘との余生を過ごしている。
しかし何故この事件が今頃になって蒸し返されるのか?
それはこの事件を指揮していたのがあの片山雛子だからだ。
「なるほど、この件に片山議員が関わった理由がようやく見えてきました。」
「そう、片山議員はとある連中に脅されて指示されたらしいです。
本多篤人の釈放は表向きの理由が警察庁の公安による独断ということですが
どういうわけかその筋の連中が
あれは日本政府が交渉した事実がバレてそれを打ち明けると脅されたらしいです。」
「つまり本多篤人を釈放したんだから小菅彬も利用したいので釈放しろってこと?」
カイトの解釈は概ね正解だと告げる神戸。
つまり片山雛子は本当にこの件には関わっていなかった。
一定の距離を保ち、いざとなれば離反する腹積もりでいたようだ。
しかしそうなると片山雛子に小菅彬の釈放を依頼した連中は何者なのか?
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