141:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 08:46:40.21 ID:EAF0Yir90
「呪いのビデオ、そんなモノが実在すると仮定しましょう。
ここでみなさんに質問します。みなさんはどういった使い方をしますか?」
もし自分たちの手元に呪いのビデオがあれば各々どういった使い方をするのか?
この場にいる全員がそんなことを問われた。
それから右京は一人ずつ聞いてみた。まずは伊丹からだ。
「俺は…まあ捨てちまいますね…そんな厄介なモン誰が好んで持ってられるか。」
それに続いて芹沢と三浦も…
「俺だって先輩と同意見ですよ。
そんな危なっかしいモノ持ってるだけでやばいじゃないですか。」
「そうですよ警部殿。見ただけで死ぬなんて危険極まりないですよ。」
芹沢と三浦も伊丹と同じく破棄するといった意見になった。
警察官として人命を考える職務に付く者としては至極当然な答えだ。
見ただけで人を呪い殺す呪いのビデオ。
そんなモノを好んで傍に置く者など一人もいるはずがない。
それから右京は雛子にもこの質問を行った。それに対して雛子が出した結論は…
「私も伊丹さんたちと同意見です。危険極まりないモノは即処分すべきです。」
やはり政治家として真っ当な答えを述べる雛子。
だが彼女はもうひとつこう付け加えた。
「但しあらゆる検証を行ってからですね。」
「検証とはどういうことでしょうか?」
「当然でしょう。見ただけで人を呪い殺せる代物ですよね。
それならなんらかの対応策を講じる必要がある。だから検証する。
何かおかしいことを言いましたか?」
それが片山雛子の答えだ。
確かに片山雛子らしい答えではある。
単に処分するのは簡単だ。
しかしその後の対応策を講じるというやり方は必ずしも間違いではない。
この場にいる全員の受け答えに満足した様子を見せる右京。
そんな右京だが全員が答え終わると同時に次にある可能性を考慮した。それは…
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