長富蓮実「ザ・ラストガール」
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5:名無しNIPPER[saga]
2018/03/20(火) 23:46:26.84 ID:ADOWH1/M0
一方で、私の趣味が「古臭い」の一言で片付けられてしまうのは、今に始まったことではありませんでした。
小学校、中学校と進むにつれて、クラスメイトたちが少しずつ流行の音楽を追いかけ始めると、私はちょっぴり奇妙な目で見られるようになりました。
私自身も、母が聞いていた歌たち以外の音楽に詳しいわけではありませんでしたし、
周りが音楽の話題を始めるようになるまで、特に自分からアイドルソングの趣味について語ったこともありませんでしたが、
それでも常に新しい流行を捜し求め、この間まで大好きだと話していたもののことをしばらくすればすっかり話題にしなくなっていく友達の前では、
昔の曲ばかりが好きで子供のころからずっと聴き続けている、とはなかなか言い出せません。
何だか自分だけが置いていかれているような気分でした。

もちろん、友達とは仲良く過ごせましたし、そのころの生活が楽しくなかったわけでは断じてないのです。
ただ、学校との友達のやり取りは、なんだか私の好きな歌たちさえも「イケてない」(今風の言い方ではないかもしれませんが)と思われるようで、寂しさだけが残りました。

今時の音楽に全く興味がなかったわけではなかったので、私も友達に薦められた、人気のロックバンドやポップス歌手のアルバムを聴いてみたりしたこともあります。
その当時は、友達と話を合わせるために半ば仕方なく始めたことではあったものの、なるほど流行の曲にもそれぞれの良さがあることに気づかされました。いい曲はたくさんありましたし、新しいお気に入りの曲もいくつかは見つかりました。


だけれど、やっぱりいつでも私の心にあるのは……アイドルソングなんです。



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