49:1[saga]
2018/03/24(土) 22:15:29.73 ID:N9NZ/oAL0
41.唯side
梓「ピアノの音……?」
梓ちゃんは防音室の小窓から中を覗く。私には見なくても分かる。有馬先生のピアノだ。
梓「あっ、唯先輩」
私は梓ちゃんの制止を無視してドアを開けた。有馬先生は気づかないように弾き続けている。
響き渡るカラフルな音色。
透き通ったうすい青。
少し濁った暗い赤。
音が透き通り絡まり合って、共鳴し合い強め合う。
愛を込めた、思い出の中の音色。
……ショパン バラード1番 ト短調
有馬先生が中学三年生の東日本コンクールの時に弾いた、別れの曲だった。
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