24:ゆるせ[sage saga]
2018/03/19(月) 00:05:44.36 ID:KbzOXH+10
P「……」
森久保「……」
こうして座り込んで何分くらい経ったのだろうか。静寂が重い。
勢いのまま家まで連れてきたは良いが、ここに来て先ほど外れた筈の理性の鎖が再び己を縛り付ける。
今更罪の意識というものを背筋に感じる。そう、自分は今、怖気づいているのだ。
だって、そうだろう。今の目の前の少女を変えたのは自分でも何でもない、この目に宿った能力だけなのだ。
俯きながら恥ずかしそうに体をゆするその仕草がなんとも愛らしい。
だが、それは本来俺に向けられるべき仕草ではない。
いっそこのまま家まで送り届けて済ませられれば、なんて思考が頭をよぎる。
あぁ、駄目だ。またいつものように、あれこれ理由をつけて逃げようとしている。
弱虫なのはどっちなんだろうな、なんて、自虐的な気持ちに心が締め付けられる。
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