勇太「あ、いっけね」ガッシャーン 樟葉「え?何の音?」
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8: ◆5/bDmVoxZw[saga]
2018/03/17(土) 00:33:45.76 ID:gVz/OtBY0
勇太「よし、これを片付けるか。もう終わりだな」
樟葉「楽しかった準備祭も終わりだねー」
勇太「よし。返還完了。後は明日凍るの待つか」
樟葉「終わった?」
勇太「あとあれだな」
樟葉「あれってなに?」
勇太「買ってきた紙とペン」
樟葉「手紙?」
勇太「六花へ ホワイトバレンタインチョコ いつもありがとう。」
樟葉「へえ」
勇太「見るなよ///」
樟葉「あ、ごめんごめん」
勇太「」カキカキカキ
樟葉「……」
勇太「……」カキカキ
樟葉「……」
勇太「……」カキカキ
樟葉「お兄ちゃん……さ」
勇太「……」
樟葉「もしお兄ちゃんが、大学とかで遠くに行っちゃったら、私のこと悲しい?」
勇太「ぜんぜん」
樟葉「……」
勇太「……」カキカキ
樟葉「仮におかしい例えだけど、私がアイドルとかなって、どっかいったら、やっぱり寂しい?」
勇太「なんだよそれ。なりたいのか」
樟葉「そうじゃなくて!その……私といて、いやだった?」
勇太「別に」カキカキ
樟葉「……」
勇太「……」カキカキ
樟葉「……」
勇太「……」
樟葉「小鳥遊さん、好き?」
勇太「うん。結婚したい。どっかのマンションで暮らしたいと思う」
樟葉「そ……そうなんだ……。じゃあ、私やお母さんとお別れになるんだね」
勇太「うん。覚悟はしてる。怖いけど。それが夢なんだ」
樟葉「そう……」
勇太「お母さんと初めて行った園児時代も小学時代も、樟葉と喧嘩した日々も、楽しかったな……。楽しかったよ。色々あったな……。でもそれ以上に、好きな人ができちゃったから」
樟葉「……」
勇太「一般的な人ならあんなわけわからんこと言う中二病抱えたおバカさんなんか自然淘汰してろって考えるだろうけど、俺は違うと思うんだ。なんだろう。温かいんだ」
樟葉「……」
勇太「ないものをあるって言い張って信じて。その瞳が昔の自分みたいに訴えてくる。キラキラとした黄金の光めいた力に、俺は憧れてしまった」
樟葉「……」
勇太「もう、戻れないんだよ。だけど、だから、六花に告白して、永遠に暮らそうと思っている。家族のみんなも、クラスのみんなも、重要で大好きだと思ってる。でも、一番は……」
樟葉「りっかちゃん?」
勇太「うん……。ここと別れるから必然的に家族と敵になるだろうなって、今バカなこと思っている」
樟葉「そんなことないって!お嫁さんならお父さんもお母さんもみんな祝福するよ!」
勇太「実は、こういうこと初めてで、よくわかんないんだ……」
樟葉「……」
勇太「聞いてくれて、ありがとう。あと、もう少しだけ、せめて高校が終わるまで一緒だな……」


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