小日向「先輩! 今日はいっしょに帰りませんか?」【お散歩M@STER】
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7: ◆p//0egHBTakZ[saga]
2018/03/15(木) 18:04:53.68 ID:bWROEoz60
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ランコ、と呼ばれていた女の子が、もう一度夕日に向かってポーズを取った。しっかりとした芯があって、よく通る声だ。

「何というか、話してることは分かるけど、なんで会話が成り立ってるのか分からないな......」

「やっぱり、とっても個性的?な感じですね......」

「あんな子たちが来年うちに入ってきてくれるといいんだけど。そうだ、今のうちから勧誘してみようか」

「えぇっ、い、今からですか!? 怪しまれちゃうんじゃ......」

「そうかな。小日向さんに初めて声をかけたときの僕って、怪しかった?」

「そ、そんな、先輩が怪しいなんて全然っ......でも、あのときは新歓の時期でしたし〜」

「それはそうだけど、......」

と、腰を浮かせようとしたとき、遠くから慌ただしい足音が聞こえてきた。

「こらーー! 待ちなさーいっ!!」

「ん、今度はなんだ?」

腰の行き場を失ったまま、大声の聞こえた方へ首を回すと、夕焼けに染まる堤防の道を、
これまた夕焼け色をした髪の毛の女の子が、制服の上にいかにもなインバネスコートをはためかせながら駆けてくる。

「えっ、都ちゃん!?」

小日向さんがびっくりした声を上げるけれど、安斎さんはまるでこちらに気づいていないようだ。
彼女が疾走する先には、モコっとした丸顔の、白い小型犬が一匹。やはり全力で、安斎さんに捕まるまいと逃げている。

「!!」

と思ったら、その犬は思い切りジャンプして、こちらへ跳び込んできた。

「きゃあ!?」

「これは美穂さん、ちょうどいいところに! そのままその犬を放さないようにしてくださいねっ」

「えぇっ!? えっと、えぇっと!?」

小日向さんは、いきなりのことで驚いて目をグルグルさせているけれど、小日向さんの懐に跳び込んできた犬は、
ぴったりと両腕の中に収まって、ヒューヒューと肩で息をしている。



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