俺ガイルSS雑談スレpart51【はまち】-SS速報VIP

俺ガイルSS雑談スレpart51【はまち】

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14:名無しNIPPER[sage]
2018/07/09(月) 23:50:52.21 ID:kCM3BNnVO
投稿者カスタマー2018年5月12日
一読してまず感じたのは、登場人物の考え方は学生のそれではなく、社会人に近いということだ。もはや八幡は物語のキャラクターというよりも作者の考えを代弁しているだけのようにも見え、不適切な表現かもしれないが「クロエの流儀」を思い出した。

今は昔、終盤にかけて急速に物語が崩壊した新世紀エヴァンゲリオンを彷彿とさせるような不安が募る。果たして作者のリアル生活はうまくいっているのであろうかと余計なことばかり心配してしまう。雪ノ下姉の異常性が物語の必要性から狙って作られているのならいいのだが、これがまさかの作者の思想であるならばもう「THE END OF OREGAIRU」の制作発表待ったなしである。死と新生である。

Amazonレビューから得た情報によると、この12巻は最終章の上巻にあたり、中下巻である13巻と14巻が同時発売されて完結だという。ならば上巻のみでこの物語に評価を下せるはずもないが、商業的な理由もあるにせよ、市場には上巻のみがぶつ切り状態でリリースされてしまったのだ、読者はこれをもとに好き勝手に感想を抱き評価せざるを得ない。

あとたった2巻で雪ノ下姉・母を組み伏せる展開を描き切れるのか、尺的に厳しいのではないだろうか。

とにかく色々と不安なのだ。この作者を信用していいのかわからないので不安なのだ。どこまでが狙っていてどこからが「地」なのかわからないので不安なのだ。

そもそも「本物」とは一体なんなのだろうか。本作では、嘘偽りのない関係、といったものをそう呼んでいるように見えるが、親友同士でも恋人同士でも嘘偽りはあるし、全てをさらけ出す必要なんて全くない。むしろ付き合いが深く長くなるほど嘘も増えてくるし、時には嘘であったことが本当になることもあろう。それは逆もまた然りである。つまり、本物と偽物の間には明確に引かれた境界線など存在しないのだ。

では別の定義として、誰にも頼る必要のない個として完成された人間になること、とでも置いてみると、これは「プラネテスかよ」としか言いようがなくなってしまうので、10数年後、強く逞しく成長した八幡は木星往還船の中から地球の人たちに向けて「愛し合うことだけはどうしてもやめられないんだ」というメッセージをお届けするしかないし、ならば私も二つ返事で「気やすく愛を口にするんじゃねェ」と返そうではないか。この場合、本物を得るためにはまず己の弱さを受け入れる勇気が必要、といったあたりへの軟着陸が落としどころとなるが、それでも機体の大破は免れず大惨事であろう。

やはり残り2巻では足りないと思うのだ。

出版スパンが空きすぎて、もはや11巻までの内容を忘れていることにも起因するが、特に雪ノ下母は出たての新人の印象が未だ拭えず、正直私の中では全くキャラクターを把握できていない。この状態で結末を迎えるにはどうしても駆け足的な展開にならざるを得ず、よっぽどうまく話を作らない限り、ご都合主義的な展開と言われる可能性が高そうだ。

が、どれほど早くこの物語の結末を、そして彼ら彼女らの行く末を読みたく見届けたく思おうとも、我々読者はただただ西野カナのように震えながら待つことしかできないのだ。作者にはぜひ精神と生活の安定を図っていただき、心豊かな状態で、できれば自然豊かな緑あふれるような環境で、明るく楽しく存分に執筆に挑んでほしいと切に願う。

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