94:亜人好き ◆HQmKQahCZs[saga]
2018/05/31(木) 23:03:02.40 ID:EhgwbeOr0
教室から出ると廊下は帰るか部活に行く生徒の流れ。
何十個も教室があるのだから混むのは当たり前だが今日はなぜかいつも以上に混んでいた。
人の流れが遅い。一体なにがあったのだろうか。
………確実になにか起きている。風紀委員の数が明らかに多い。
しかもそのいずれもが忙しそうに動き回っている。
喧嘩か乱闘かはたまた暗黒邪教部の悪神の暴走か。とにかくろくなことではなさそうだ。
さっさとミレイアに教科書を渡して安全なところへ避難しよう。安全なところがどこかは知らないが。
ヒョウカ「あ」
ひとごみからヒョウカさんがあらわれた!
しかも明らかに俺を見ている。なんだろうかいったい。
ヒョウカ「来てください」
そして有無も言わさず腕を捕まれひっぱられる。その光景は連行される犯人のようで―――
ザワザワザワ
ようで、というか確実に周りに誤解されている。周りが俺たちを避けている。しかも周りの視線は俺に集中している。
なんということだ。なにかは知らんが冤罪だ。俺は何も悪くない。
ノヘジの間違えだろう。あいつならきっと余罪はいくらでもあるはずだ。
少年「ヒョウカさん誤解です! 犯人は俺じゃなくてノヘジです!!」
ヒョウカ「何を言っているのですか?」
少年「俺は何もしてないので、冤罪ですって!」
こう主張をしないと周りの目が痛い。誤解が解かれなければ明日教室で俺はどんな顔をすればいいのだろう。
ヒョウカ「あぁ。勘違いさせてしましましたか。安心してくださいただ私はあなたに協力してもらいたいだけなので」
―――協力?
ヒョウカ「誰の手でも借りたいのです。詳しくは委員会室で話しますからついてきてください」
なんでまた俺に?
確かに借りはあるけど、風紀委員に協力できるほど優れたなにかがあるわけでもない。
とりあえず腕をつかむのはやめてもらい、珍しく焦っているヒョウカさんについて行った。
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