少年「俺のクラスは亜人だらけ」
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234:亜人好き ◆HQmKQahCZs
2018/12/14(金) 14:43:24.18 ID:y8iP/2u10
入れてもらった紅茶を目の前にするが口にする気が起きない。あのローブの人が縛られているというのはわかっているがそれでもだ。

さっきみたいに世界が変に見えるようなことになりたくない。

そう躊躇しているとどうやら俺の気持ちを察したらしく天使の人が自分のカップと俺のカップを入れ替え一口飲んで見せた。そして微笑みかけると視線で紅茶が安全であると促した。

一口含む。特におかしなところはない。家のものよりは劣るとはいえ十分に美味しい。入れてくれた鳥の人を見るとこっちを見てにっこりと笑っていた。

「私たち生徒会は日夜生徒の助けとなるべく活動しております。さて、今日はどんなご用件でしょうか」

少年「生徒会に入りたいのですが」

そう言うと。今まで微笑んでいた天使の人の瞳が大きく見開かれた。

他の人も同じように目を丸くしている。

しまった。不自然すぎたか?

天使の人は震える手でカップを掴むと紅茶を零しながら口へと運んだ。形の良い口の端から紅茶がこぼれ喉へ伝い落ちていった。

「マジですか?」

天使の人がピクリと眉尻を動かしながらそう聞いてくる。ここでいいえ、やっぱりやめますということもできず、俺はその質問に対して頷いた。

静寂に支配される部屋。やらかしてしまっただろうかと少し怯えながら顔色を窺うと天使の人は何度もクビを傾げていた。

「やっぱり、ダメでしょうか?」

「いえ、ダメということはないのですが、生徒会に自主的に入る人なんかてんでいなかったので信じられず」

「全員スカウトですものね」

「入部届がいるのでしょうか。というか入部? 生徒会の場合なんて言えばいいんですかね?入会届? 入団届?」

「自殺志願者」

「またあなたは誤解を生むようなことを」

「むぐー! むぐぐー!!」

なぜか騒然としだす部屋内。一体この生徒会は今までどんな活動をしてきたのだろうか。頭の中で思い描いていた生徒会像と全く異なる状況に俺は助けてくれヒョウカさんと風紀委員室のほうを仰ぎ見た。



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