少年「俺のクラスは亜人だらけ」
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200:亜人好き ◆HQmKQahCZs[saga]
2018/11/28(水) 12:47:30.22 ID:lAJD/6By0
離陸の際ににいろいろなところにぶつけた体が痛い。だがそんな弱音を言ってる暇もない。

オル「どこにいるかな?」

少年「えっと、あれか」

あたりを見渡すとすぐにイヅナの姿を見つけることができた。少しの間だというのにもう彼方にいる。

砂埃と揺れる木々がイヅナの場所と進行方向を教えてくれる。見失うことはなさそうだがあの速度。追いつけるだろうか。

少年「大丈夫か?」

オル「うんっ、頑張るからしっかり意識を保っててね! あと一生懸命だから私は下を見ないよ! それじゃ、アテンションっ☆☆☆」

加速。

加速。

加速。

一度羽ばたけば風がうねり

二度羽ばたけば空気が歪み

三度羽ばたけば身に風を纏う。

流石にカルラほどの速度はない。空気を裂き、風を貫くカラス天狗とは飛行の仕方が違うからだ。

だがしかしオルレアンの飛び方には自由があった。森という平坦でもまっすぐでもない道を行くには進行方向を何度も変えないといけない。オルレアンはそのイヅナの動きに柔軟に対応していた。

風がオルレアンを引き寄せ、導く。速度では決して勝てないその差をオルレアンは埋めてみせた。

少年「あともうちょっとだオルレアンっ!」

オル「へっへーん☆ 牛乳配達のアルバイトで鍛えたオルレアンちゃんの飛行テク、舐めんじゃねーぞ☆」

追いつけはしないがイヅナの背を捕らえる。大声をあげれば言葉が届く距離。これならば。

少年「イヅナっ!!」

イヅナ「! んだよっ!!」」

少年「病院の場所は知ってるのか!?」

イヅナ「………! どこだ!!」

少年「まじか…。俺が指示するから!!」

イヅナ「とちるんじゃねーぞ!!」

少年「そっちもな!!!」

イヅナ「はっ!! ざけんなっ!!」

イヅナの表情は見えない。だけれど今確かにイヅナは笑っていた。

確信が持てる。イヅナを信じれる。

必ずイヅナはボンボリを無事病院までつれていけると。

イヅナはボンボリを救えると。

根拠も理由もないのに、俺はそう思えた。


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