ジャパニーズアベンジャーズ 特撮クロスオーバースピリッツ
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55:魔界岸 ◆WzpMn05TJA
2018/03/17(土) 00:16:36.86 ID:CElREEq8O
まだ信じられない……トニーが死んだなんて……助けられたはずの命だったはず……。
トニーの死をクレアに伝えた時、まるで子どものように泣きわめき、その痛々しい姿を自責の念に耐えきれず、直視することができなかった。
その日の夕方までいつも通りに会話をしていたのに……。
運命とか天命があるにしたってとてもじゃないが、受け入れることなんてできない。
こんな状況ではさすがに仕事に身が入ることなんてできるはずもなかった。

「甲平、電話鳴ってるぞ」

「あぁ……」

上司の言葉でようやくデスクにある受話器を取ると、受付からだった……南光太郎と言う男がどうしても伝えたいことがあり来ていると……。
昨日、もう一匹の鬼を倒した男……敵ではないのだろうが黒いバッタのような異色な姿だったが何者だろうか。
どうしても伝えたいこととは何なのか?……甲平は力なく光太郎が待っている受付ロビーに向かう。
甲平が到着すると光太郎は昨日と同じ白いジャケットを着て受付の人からかなり離れた場所にある窓を見つめついたが甲平が来たのを感じとるとこちらを向き、まず一礼する。

「勤務中に訪ねてすまない 」

「こっちは知り合いが亡くなって独りになりたい気分なんだ……手短に頼むぜ?」

正直、今は誰とも話したくないし会いたくもない状態。
本当は職場であるコスモアカデミアにさえ来たくなかったくらいだ。

「知り合い?……昨日襲われたのは君の知り合いか……そうだったのか……俺には痛い程君の気持ちが分かる……」

「ところでどうしても伝えたいことって何だよ?」

この人に何が分かると言うのか……。
友人は自分と一緒なら死ぬことはなかったのだ。
明らかに自分の判断ミスで友人は命を奪われてしまっ……たこの深い悲しみや無念さが他人に簡単に分かるはずもない。
少しイラッときた甲平はどうしても伝えたいと言う要件だけを聞き、その場から去ろうと考えていたが、光太郎の自己紹介で思いとどまる。

「まず改めて今の現状を整理したい……俺は南光太郎 仮面ライダーBLACK RXだ」

「仮面ライダー!? 仮面ライダーってあの都市伝説に出てくる?」

甲平が「仮面ライダー」を知ったのはまだ高校生だった時のことだ。
甲平の高校ではまことしやかに仮面ライダーは改造人間だとか鬼だとか、人間が進化した姿や吸血鬼だとか色々とその正体について噂されていた。
しかしその頃、甲平はメルザードと戦ってっていたが、仮面ライダーなんて助けに来るどころか一度も見たことがない。
本当に仮面ライダーとやらが存在するのなら手助けくらいしてくれても良いはず……。
だから悪の組織と戦う孤独な正義のヒーロー仮面ライダー……甲平の中では都市伝説の中だけの存在だとばかり思っていた……。
本当に実在していたなんて……俄には信じがたい話しではあるが実際に光太郎の仮面ライダーとしての姿をしっかりとこの目で見ているだけに否定はできない。

「俺は鳥羽甲平、ビーファイターカブト」

「やはり君がビーファイターだったのか……なら話は早い 俺は昨日の夜、ある男を追っていた……その途中であの鬼のような怪物と出くわしたんだ」

光太郎によればある人物を追っていた途中で、あの鬼に遭遇、RXに変身し戦闘に入った……戦ううちに形勢が不利と悟った鬼はRXから逃亡、そして鬼は昨日、甲平と光太郎がそれぞれビーファイターカブト、仮面ライダーBLACK RXとして出会った場所に逃げた。
そしてまだ鬼には仲間、いや鬼に指示を出している親玉がいたらしいのだ。
暗くて姿まではよく見えなかったが、鬼をまるでペットのように扱っていたという。

「そして俺が倒した鬼は偶然にあの場所に逃げたわけではなさそうだった……」



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