2: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2018/03/05(月) 22:55:02.28 ID:/N6ngAzG0
―プロローグ―
そこは暗く、ひんやりとした空間だった。
ここは?
視界はぼやけ、耳鳴りのようなものも響く。
立っているはずなのだが地面の感覚も感じられない。
「………」
しかし動くことは可能なようだ。
フラフラとしながらなんと無しに動き始めたソレ。
「きゃああああああああ」
そんなソレを突然耳をつんざくような絶叫が襲った。
「???」
ぼやける視界で必死に目の前に倒れこんだ人間(?)を覗き込む。
やがて徐々にピントがあうかのように視界が晴れてゆく。
「甘兎庵の?」
そこに倒れこんでいたのは甘兎庵の看板娘の「千夜」であった。
しかしその姿は俺の記憶にある姿より若干大人びたものであった。
「………」
その瞬間……俺は全てを思い出した。
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