282: ◆sh9LE6ZD.AZt[saga]
2018/04/08(日) 23:53:31.88 ID:Bu3e737+0
@―領地の開墾、改善
書斎で椅子に腰掛ける君は深い溜息を吐く。
領地は安定している。不満は特に無い。やる気もそこそこ。
しかし、領地の問題点はある筈だ。まだまだ気が抜けない。
――カツッ、カツッ、カツッ。
耳を澄ませると、足音が徐々に大きくなっている事が解った。
君は考える事を一旦止め、扉が開くのを静かに待つ。
―――コン、コンコンコン。ガチャッ。
「領主様、お呼びでしょうか」
「ああ」
「私奴を書斎に呼んだ理由は一体……」
「食料について聞きたい。南東はどれ程の規模で生産している?」
「まだほんの小さなモノでございます。屋敷の庭2つ分といった所でしょうか」
「東はどうだ?」
「すくすくと成長しておりますよ」
「直接見た感想か」
「はい。【災害でも起きなければ】領民が飢える事は万に一つもありません」
「……災害」
目を伏せて想起する。
嵐、雨、噴火、領民が恐慌をきたして逃げ惑う姿。
自分は領主としてどう動いているかを……。
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