144: ◆sh9LE6ZD.AZt[sage]
2018/03/20(火) 23:13:49.00 ID:U9WHqk/t0
「私からアエミリウス公に折り入って相談があります」
「ほう」
「私……いえ、領民の【障害】になる存在を排除して頂きたく――」
「どのような障害か。申せ」
「人命を【物として扱う者】にございます」
「物?」
「……【奴隷売買、剣闘士による興行、強制労働】」
「ふむ。これは困った」
「心当たりがあるようで」
「もはや隠し通す事が出来ぬか」
「アエミリウス公、一体何を……」
「まぁ良い。別に【我だけがやっている事ではあるまい】」
「!?」
「そう、その通りですわね――」
「何気なく私達の生活に入り込んでいるこの習慣、誰が始めたと問いただしても意味は無し」
「本来居る訳がないこの場に、私が居る事が何よりの証明となるでしょう」
「解っているなら――」
「【評判はどこで落ちるか解りません】わよ?」
「……【我を強請るか】。貴様は何を求める?」
「【ちょっとしたお気持ちで十分】です」
「相も変わらず口の回る事よ」
「………」 (ちょっ、えっ……? アエミリウス公も悪事に加担していたのか……!?)
よく解らない話が始まったと思ったら、さらによく解らない状況になってきた。
アエミリウス公は吹聴されると不味い事をやっているらしい。
でも、そんな噂は全く無かった筈だ……。どういう事だ?
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