【バンドリ】氷川日菜「あまざらしなおねーちゃん」
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86:名無しNIPPER[sage]
2018/03/01(木) 09:30:51.15 ID:ueeqel/10
リサ(……最初にヒナから『記憶喪失』という言葉を聞いた時は、何かの冗談かと思った)
リサ(でも電話越しのヒナからは今まで聞いたことがない悲痛な響きの呟きが漏れて、それが本当のことなんだって悟った)
リサ(それをロゼリアのメンバーに伝えた時、みんなの驚きは大きかった)
リサ(あこはお見舞いに行くべきだと言い、燐子も心配だから様子を見に行った方がいいと主張していた)
リサ(アタシ自身もヒナからは止められていたけど、それでも紗夜に会えば何か変わるかもしれないという気持ちがあった)
リサ(でも友希那だけは違った)
友希那『もし紗夜が本当に記憶をなくしているのなら、それは紗夜と日菜の問題よ。私たちが勝手な気持ちで関わるべきではないわ』
リサ(……その言葉はもしかしたら冷たいものに思われたかもしれない)
リサ(普段は友希那を尊敬してるあこも、その時はかなり食い下がっていた)
リサ(でも、最終的には黙るしかなかった)
友希那『秋に紗夜が迷いを抱いていた時と同じよ。歯痒いけれど、私たちに出来ることは、日菜から助けを求められる時まではない』
友希那『……それに、紗夜の記憶が戻ってから『紗夜のために奔走してロゼリアの練習が疎かになっていました』なんてことになったら……あの子は気に病むわ』
リサ(紗夜とヒナと自分たちのことを考えた最善が『見守ること』。その友希那の言葉は正しかった、と思う)
リサ(ヒナから紗夜の記憶を取り戻すためのライブを見に来てくれないか、と言われ、CiRCLEのライブステージ……初めてロゼリアがライブをしたステージに立った紗夜を見た時は、すごく驚いた)
リサ(普段から非常に礼儀正しく、委員として学園の風紀の取り締まりにも口うるさいっていう紗夜が、目深に被った帽子で自分の顔を隠し、アタシたちに目をくれることもほとんどなくステージに現れたからだ)
リサ(『人が怖いみたい』ってヒナに言われた言葉を、もしかしたらアタシは軽く受け取り過ぎていたのかもしれなかった)
リサ(もし友希那が制止してくれずに紗夜のお見舞いになんて行っていたら、取り返しのつかないことになっていたかもしれない)
リサ(そう考えると冷や汗が滲む思いだった)
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