【バンドリ】氷川日菜「あまざらしなおねーちゃん」
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7:名無しNIPPER[sage]
2018/03/01(木) 08:44:39.35 ID:ueeqel/10
日菜(おねーちゃんの顔が少し歪む。もしかしてまだどこか痛いのかな?)
日菜「大丈夫? まだ頭、痛い?」
紗夜「余計なお世話よ」
日菜「え……?」
紗夜「あなたのせいで私が苦しむなんて言った覚えはないわ。勝手なことを思わないでちょうだい」
日菜「……おねーちゃん……?」
日菜(違和感がある。いつものおねーちゃんと、今のおねーちゃん)
日菜(何かが違うような気がした)
日菜(でも、この雰囲気のおねーちゃんはどこかで見たことがある)
日菜(まるで周りの人全部が敵みたいな目で、誰にも頼ろうとしない刺々しい雰囲気)
日菜(――まるで、まるで……)
紗夜「……それにしても寒いわね。4月なのにどうしてこんなに冷えるのかしら」
日菜「お、おねぇ、ちゃん……?」
紗夜「……どうしたの」
日菜(おねーちゃんは疎ましそうな目であたしを見てくる。……嘘だ、信じたくない。あたしの想像が間違っていてほしい)
日菜「い、今は……2月、だよ……? ほ、ほら、年末だって一緒にパスパレの特番見たでしょ? あたしのギター、褒めてくれたよね?」
紗夜「何をバカなことを言っているの? 今は4月の上旬でしょう。それに……パスパレ? 聞いた事もないし……そもそも、いつの間にかまたあなたは私と同じことを始めたのね」
日菜「……っ!」
日菜(だけどその願いはあっさりと破られてしまった)
日菜(パスパレのことも知らずに、今が4月だと言い張るおねーちゃん。つまり、これは……)
日菜「わ、忘れちゃったの!? 七夕のことも、喧嘩したことも!?」
紗夜「いつの話なの、それは。私は去年の七夕も日菜とは過ごしてないし……喧嘩なんて、そんなこともした記憶はないわ」
日菜「そ、そんな……」
日菜(……全部、忘れてしまった――なくしてしまったんだ)
日菜(4月以降の記憶を、ロゼリアに出会ってからのことを……全部)
日菜(これも……あたしのせい……?)
日菜(あたしが寝坊してバタバタしていたせいで傘を忘れた、とおねーちゃんは言った)
日菜(それなら一緒に帰ろうと提案したのもあたし)
日菜(昇降口で待ってて、って言ったのも……あたしだ……)
日菜(――そうだ、全部あたしのせいなんだ……)
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