2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/03/01(木) 01:50:07.23 ID:oJjJsh0zo
「や、やっぱり少し無茶だったか……?」
口から不安がこぼれ落ちる。
なにせ彼の視界は二段重ねの段ボールによって
見事に遮られていたのだからそれも当然のことだろう。
普通に前に進もうにも、そのままでは行く先すらまともに確認ができない状態だ。
そうしてそんな有様だったからこそ、
P氏は階段を駆け下りて来た一人の少女に気づくのがついつい遅れてしまったのだ。
分かった時にはもう手遅れ。ぶつかる衝撃、響く悲鳴。
踊り場に乗せばかりの彼の足は宙に浮かび、
持っていた荷物は放り投げるようにして後ろへと。
……P氏の運命は定まった。
まず、このまま階段を転がり落ちるのは間違いない。
この先に待ち受けるのはカタい、カタい、廊下である。
叩きつけられれば恐らく凄く痛いだろう。
いくらやせ我慢が特技のP氏でもこれには泣いてしまうかもしれない。
いや、泣いてしまうに決まっている。
89Res/78.60 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20