最原終一の事件簿
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32:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:31:44.14 ID:jvD/82DV0

最原「……最初に僕が疑問に思ったのは、『この屋敷の周囲には車が一台しか無かった』と言う事なんです」

渡辺「え? それが、どうか……?」

春川「あ、そっか……確かにおかしいね……!」

渡辺「え? え?」

真宮寺「……渡辺さん、この屋敷の立地について考えてみて下さい。この屋敷は山奥にあり、到底徒歩ではやって来れる場所では無い。当然、あなたと白石さんも車でここにやって来た。外に泊まっている車はあなた方のどちらかの車でしょう?」

渡辺「え、ええ……あの黒い車は、白石さんの物ですが……」

真宮寺「では、それを前提にして考えてみて下さい。『田所さんはどうやってこの屋敷に来たのでしょうか?』」

渡辺「え? そんなの車に決まって……あっ!?」

真宮寺「どうやらお気づきになったようですネ」

最原「そうなんです……何らかの乗り物を使ってしか来れないこの館には、田所さんの物と思わしき車は無かった。彼が車でここまでやって来たのならば、その車は何処に行ってしまったのでしょうか?」

白石「た、確かにそうだ……! し、しかし、犯人が乗って行ったと言う可能性も……」

最原「その犯人が赤松さんだと言うのなら、その可能性はあり得ません。彼女はタクシーを使ってこの屋敷から帰っている。それはタクシーの運転手も証言してくれるでしょう」

渡辺「な、なら……車は一体何処に行ってしまったのかしら?」



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