【ミリマスSS】千早「重なった鼓動と、新しいスタート」
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5: ◆uYNNmHkuwIgM
2018/02/25(日) 00:07:46.96 ID:6Xf+W2fS0

なるほど。これは確かに2人があんな顔をした理由がわかる。ネガティブな気持ちが顔に出てしまっていたのだろうか、プロデューサーが私に言葉をかける。

P「...千早の歌は変わったよ。でも、俺は凄く良い方向に変わったと思う。前までの歌は他の歌手にはない胸を刺す鋭さがあったけど、あまりに鋭すぎて悲しくなることもあったから」

プロデューサーはひとつひとつ丁寧に言葉を紡ぐ。

P「でもな、変化についていけない人もいるんだ。自分の好きだったものが、形を変えてくことに強い不安を感じてしまう人が必ずいる。悪意があるわけじゃない。怖いんだよ。本当に好きであればあるほど」

音無さんがその言葉に悲しそうな顔をする。私の問題を自分のことのように悲しんでくれるその顔を見ると、少し安心感がわいてくる。

P「きっとこの人は本当に千早が好きだから怖いんだ。自分の好きな千早がいなくなってしまうんじゃないかって」

P「だから、千早を傷つけるかもしれないってわかってたとしても、大きな葛藤があって、それを伝えずにはいられなかったんじゃないかな」

そっと手紙を机に置く。なんだか手紙のファンの人の思いがズシンと肩に乗っかったみたいで、上手く前を向くことができない。

プロデューサーは「ココアを淹れてくる」と給湯室に向かった。私はソファーに座って、それを待つことにした。

ソファーに腰掛けると、肩に乗っかった重さが少し軽くなった気がする。

 


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