【ミリマスSS】千早「重なった鼓動と、新しいスタート」
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3: ◆uYNNmHkuwIgM
2018/02/25(日) 00:05:23.77 ID:6Xf+W2fS0

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765プロ 事務所
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そんな良い気分で事務所に戻ると、プロデューサーと音無さんが難しい顔をして手に持った紙を見つめていた。

2人の前には「如月千早」と書かれた箱が見える。この箱には見覚えがある。ライブの時に入場口のすぐ近くに置かれるプレゼントBoxだ。

だとすれば、2人が手に持っているのはファンの人からの手紙なのだろう。会場まで足を運んでくれて、わざわざ私のために筆をとって記してくださった、ファンの方々のこころが詰まった贈り物。

過去に縛られていた頃の私でさえ、その手紙たちには心を揺さぶられた。私がきちんと歩みを進めていると確信できる一番の贈り物が、その手紙だ。



じゃあ、なぜ2人はそれを見てそんなに難しそうな顔をしているのだろう?

2人はまだ私に気がついていないようなので、びっくりさせないように声を調整して尋ねる。

千早「あのー、お疲れ様です。どうかしましたか?2人ともなんだか困ったような顔をして」

私の問いかけにギョッとした表情をする2人。音無さんがさっと手に持った手紙を背中の方に隠して答える。

小鳥「ぴよっ!?千早ちゃん帰ってきてたの!?おおおおおおお疲れ様ですピヨピヨ」

明らかにおかしな態度。それを見てうっすら気がつく。きっと手紙に書かれてあることは、あまりよくない内容なのだろう。

じーっと音無さんが隠した手紙の方向を見つめていると、プロデューサーはその注意を遮るように私と音無さんの間に入り込んで言った。

P「おー、お疲れ。レコーディングは上手くいったか?疲れたろう?ほら、ソファーに座って休んでいろ。ココア淹れてやるから」

なんとなくいつもより早口のプロデューサー。それを見て疑念が確信に変わる。やはり、2人が見ていた手紙は私に見られると不都合なものなのだろう。

 


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