【ミリマスSS】千早「重なった鼓動と、新しいスタート」
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◆uYNNmHkuwIgM
2018/02/25(日) 00:18:02.88 ID:6Xf+W2fS0
自分の負けず嫌いを自覚した瞬間、心に灯りかけていた炎が、激しい音を立てて燃え上がった。
かつての轟々と燃える赤い炎ではなく、静かに熱く燃える蒼い炎。
その熱は、肩にのしかかっていた粘りつくような重さを全部焼き切る。私の中に消えずに残っていた古い鎖を、全て燃やし尽くす。
その鎖が繋ぎ止めていたものが外れ、ギアがカチッとハマる音がした。その音がした瞬間、ふわっとした浮翌遊感を感じた。どうやら私は無意識にジャンプをしていたみたいだ。体が心が、解放された瞬間を喜ぶように。
重力に押し戻され、両足を地につける。2つの足にズシッと体重がかかる。それを合図に喉が自然に歌声を奏でる。
その歌声に自分でも驚く。その声は猛々しく、荒い。音と音の繋がりに精神を研ぎ澄ましていた今までの歌と違う。私の叫びを叩きつけるような歌。
私の歌声の変化に驚いたのか、最上さんの声が少し揺らいだ。しかしそれはほんの数拍で、すぐに調子を立て直す。いや、そうじゃない。最上さんの歌声も荒さが増している。
最上さんの熱がぶわっと上がる。その熱を感じて、私も炎を高く燃え上がらせる。互いに相手の熱に覆われて焦げ尽いてしまわないよう、ひとつひとつ火力を上げていく。
少しだって気が抜けない。一瞬の油断が命取りになってしまうような切迫感。客席の人たちを見る余裕さえない。音を絞り出して、叩きつけるだけで精一杯だ。
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