2: ◆0vdZGajKfqPb[sage saga]
2018/02/24(土) 00:53:39.15 ID:d89W1gDH0
公園のベンチに腰掛け、さくらラテを一口。
前川みくはほう、と息を吐く。温められた吐息が、白いもやになって消えていく。
まだ寒い。寒いけれど、日が沈むのは遅くなったし、春物も店頭に並ぶようになった。
春はゆっくりと近づいていく。それがみくは嬉しかった。
冬は、あまり好きではない。
東京の人は冷たい、なんて言うつもりはないけれど。
誰も自分に関心をもたない、凍えるような寒さを、みくはよくわかっていた。
だから、寒いのは苦手だった。苦手になってしまっていた。
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