30:名無しNIPPER[saga]
2018/03/27(火) 20:54:15.20 ID:2TDmqBYi0
面会室
看護師「では終わったらまたお声をかけてください」
理樹「あ、はい……」
鈴「………」
理樹(半年の月日は鈴にとって思った以上に長いように見えた。心なしか少しやつれていて目に少しクマが出来ていた。僕とは目を合わせにくいのか鈴はずっと自分の靴を見つめていた)
鈴「理樹……」
理樹「久しぶり……だね。はは、喋られるようになって驚いた?」
鈴「いや、来る前に電話があったから……」
理樹「あ、そうなんだ……」
理樹(半年前は色々とあったが今僕と鈴の間を挟んでいるのはガラスのテーブルしかない。そのはずなのにまるで電話越しに話しているような感覚だった)
理樹「それで今日はどうしたの?」
理樹(我ながら酷く間の抜けた質問だった。しかし鈴は少しも笑わずに返してきた)
鈴「謝りに来たんだ。色々と」
理樹「………」
鈴「まず今まで来なくてごめんなさい。怖かったんだ…ここに来るのが……」
理樹「もういいんだ鈴……こうして来てくれたんだからもうそんなことどうでもいいじゃないか」
鈴「理樹……っ」
恭介「そうさ。少し仲直りするまでの時間が無かっただけで、ちゃんと話せばお互い分かり合える」
理樹「恭介…」
鈴「……?」
謙吾「今度こそ鈴を逃すんじゃないぞ理樹」
理樹「恥ずかしいこと言わないでよ謙吾!」
真人「へへっ……」
鈴「…………」
理樹(こうして話しているとなんだかまるで学校にいた頃に戻ったみたいだ)
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