メイドカフェへようこそ!
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2:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 23:12:09.99 ID:TkjN/KL+0
一気に、何だか疲れてしまったよ。

もう恋なんてしないなんて……言っちゃうよね! こちとら安直に傷心しちゃったもんでして!

俺に救いをくれるのは二次元しかないっ! ってことで、電気街のオタクストリートを歩きながら今日の目当てを考える。

ギャルゲと少女漫画でも買って、二次元にキュンキュンして心を清めよう。

俺には二次元しかない。俺には二次元がある。

我ながら、三次元の女に失恋したにしては悲しすぎる思考回路である。こういうの、防衛機制で言えば置き換えっていうのかな。おお、何か知的っぽいぞ俺。

道を行く女たちも、だんだんジャガイモみたいに思えてきた。そうだ、三次元とか知ったこっちゃない。ほらほら、俺には遠く離れた彼女たちがいて、俺の帰りを待ってるんだ!

オタクショップに入店すると、そこはハーレム。

おお、こんなゲーム出てたんだ! ギャルゲって最高だな。

いくつか物色して、メイドのエロゲのコンシューマ版を手にした。やっぱり、裏切ったりしない従順な女の子が一番だよ。……なんて思うあたり、やっぱり引きずっているよなぁ。

自分の思考で気落ちしながらも、続いて漫画コーナーに向かう。姉ちゃんの影響で、子供の頃から少女漫画を読んでキュンキュンする癖ができてしまっているから、こういう時はピュアな漫画でも読んで現実を叩いてやろう。

平積みになっている新刊はどれも「ドSな俺様」「意地悪な○○くん」みたいなタイトルで、どうにも俺の好みではない。どうして女ってやつは、そういう強気で失礼な男を好きになるってんだ。いや、そんなこと考える俺も失礼なのかもしれないけどさ!

そのまま出版社ごとに陳列されている棚に移ると、高校生の頃によく読んでいたレーベルが目に入った。

うわー、懐かしい。この人の漫画、好きだったなぁ。

聞き覚えのある作者の単行本に、手を伸ばした。

その時。

「あっ、すみません」

同じ作品に手を伸ばす、彼女と手が触れた。


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