【安価】京太郎「派遣執事見習い高校生?」いちご「その45じゃ」【咲-Saki-】
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◆t2KkLw8Fc7QA
[saga]
2019/03/03(日) 19:01:17.67 ID:C92gNRTN0
京太郎「なぁ、春……あれ――」
春「――っ! 京太郎、これ見て!」グイッ
京太郎「うおっ!?」グリンッ
春「……落ち着いて、あっちを見ないで。大きな声もださないように」
京太郎「あ、ああ……なんか、やばいやつか?」
春「京太郎が見たのは倒れた石碑? それとも――」
京太郎「…………子供だ」
春「絶対に見ちゃダメ。このまま、なにもなかったように支度して、見ないように帰る……できれば意識もしないで」
京太郎「……わかった。その、帰ったあとは……」
春「お父さんたちに伝えれば、対応する人たちが動いてくれる。私たちは無事に帰れば大丈夫」
京太郎「わかった……そんなにまずいのか?」
春「よくて死ぬ。悪くて――」
京太郎「いい、言わなくていい。荷物はまとまったし、急いで帰ろう」
春「ん」
京太郎「手、繋ごう」
春「ん」キュッ
京太郎の目に見えたのは、倒れた石碑の上に座る、年端もいかない少年だった。
すでに暗くなった海辺に一人でいる、そんな少年に違和感を覚えたのだが――いわゆる、見えてはいけない相手だったらしい。
京太郎「……これ、春のおかげってことだよな」
春「見えるようになっただけで、見分け方を教えなかった私のミス。反応したらだめなのは教えてたのに」
京太郎「……春がいてくれてよかったよ」
春「ごめんなさい」
京太郎「謝らなくていい。あと、なにかあったら指示してくれ……絶対に、春だけは守るから」
春「私より、京太郎は自分を大事にして。私は一人でも――」
京太郎「死ぬのがマシって相手に、なにもできないだろ……それより、スマホとか通じないのか?」
春「影響が出て、こっちの察知が知られたらおしまいだから……」
京太郎「わかった」
黙々と歩く二人の視界に、少年は映っていない。
けれど強い視線は横から、そして歩くうちに斜め後ろから、痛いほどに感じられる。
知らず、握り合う手には力がこもり、じっとりとした汗が滲んでいた。
京太郎(いざとなったら、飛雷神……いや、神威で飛ぶか? けど、二人で飛んだことはないからな……)
春「――京太郎」
京太郎「お?」
春「なにか方法があるなら、一人でも逃げて。二人で逃げられないなら、一人でも帰らないと大変なことになる」
京太郎「……ああ、わかってる。けど、いきなり動いたら気づかれるだろ。しばらくは普通にしてよう」
春「ん……ありがとう」
春の声と手の平の温もりが、心に余裕を与えてくれていることに、京太郎は気づいていた。
だが、安堵しているわけにはいかない。
視線は斜め後ろから真後ろへ――それも、すぐ後ろに移動し、張りついてきたからだ。
春「…………」ギュッ
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