ロールシャッハ「嵐を呼ぶ、救いのヒーローたち」
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106:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 20:51:01.15 ID:RLpWKJmJ0
カスカベ座 ロビー
ロールシャッハ「ガリ、ガリ、ガリ……」
ロールシャッハ(……体力の消耗が激しい)
ロールシャッハ(……抑えていた痛みがよみがえってきた)
ロールシャッハ(……限界が近づいている)
よね「ねえ」
ロールシャッハ「……なんだ」
よね「あんたさっき、坊主の子にヒーローだって言われてたよね?」
ロールシャッハ「それがどうした」
よね「私もそうなりたかったんだよなー、って思って」
よね「一時はねっ? 私もうまくやれた、近づけたって思ったの」
よね「でも、いつまでも同じ速度で走れなくて」
よね「そうなることより、そうあり続けることが本当に難しいんだと思った」
ロールシャッハ「……もう終わったか?」
よね「なんだよ、人がせっかくマジな話をしてるってのに!」
ロールシャッハ「……ヒーローは誰でもなれる」
よね「……?」
ロールシャッハ「誰もがなることができ、」
「そしてまた、誰もがなることができない」
よね「……ヒーローってなんだと思う? あんたなら知ってるんでしょ?」
ロールシャッハ「……あのニュースは、本当は間違いではない」
ロールシャッハ「俺はこのカスカベに混乱をもたらしたし、
警察に追われることはこれが初めてじゃない」
ロールシャッハ「たとえ世界のすべてが敵に回ろうと、
なにひとつ報われなくとも屈するな」
ロールシャッハ「……ヒーローとは……」
立ち上がり、窓の外を見る。
ロールシャッハ「最後まで、真実の側に立つ者だ」
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