椎名法子「バレンタインとドーナツと」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/15(木) 02:19:20.21 ID:ow5QBSDq0
寒さがようやくおとろえをみせた晩冬のことだ。空では東のほうが白みはじめたころだった。ベッドの上で膝を抱えて、椎名法子はつまり悩んでいた。






地の文。短いです。数レスで終わります。

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/15(木) 02:21:23.60 ID:ow5QBSDq0
 あらましとしてはこうである。
日付を戻して朝、彼女は大きなリュックサックを背負って出かけた。
なにしろ手提げカバン程度では到底納まらないのだ。
その日街では紙袋いっぱいのチョコレートを持った少女がよく見られたが、彼女のそれはドーナツであった。


3:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/15(木) 02:23:20.06 ID:ow5QBSDq0
 法子は人との繋がりを大事にする質だった。
人の笑顔を見るのが好きだった。
生来のドーナツ好きも相まって、このバレンタインが訪れるのを指折り数える姿があるほどだった。


以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/15(木) 02:25:31.85 ID:ow5QBSDq0
 実際、事務所に着いてからはさながら露天商のようで、帰るころに残っていたのはひとつふたつといった具合である。
周囲は一日笑顔と感謝の言葉に溢れていて大満足の面持ちで帰路についた法子であったが、胸中には僅かな心残りがあった。
その日は急な仕事によって彼女のプロデューサーは事務所を訪れなかった。
そのため彼にだけドーナツを渡すことが出来なかったのである。

以下略 AAS



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