7: ◆2oYpLZIXqc[saga]
2018/02/11(日) 19:07:06.56 ID:WHLsH0iX0
女「……これ」
彼女は鞄から、綺麗に包装された長方形の赤い箱を差し出した。
箱にはピンク色のリボンが巻かれており、リボンと箱の間には真っ白な手紙が挟まっていた。
男「……お、俺でいいのか?」
女「うん、他にいないし」
男「……じゃあ──」
俺はそれを受け取ろうと手を伸ばした時、初めて気が付いた。
男「その指?」
女「あ、うん。チョコ作るときちょっとね」
絆創膏のついた彼女の小さな手からチョコレートを受け取る。
手作り。
手作りチョコ。
俺、もしかして明日には死ぬんじゃないかな。神様!
そうだ!
お礼を言うんだった。
男「……あ、ありが──」
女「お願い! それをイケメン君に渡して欲しいの!!」
男「え!?」
イケメン?
渡す?
何を?
これを?
手作りチョコを?
誰に?
イケメン?
何でここでイケメン?
これをイケメンに渡す???
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