果南「──揃わない誕生日。」
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12: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2018/02/09(金) 23:59:31.40 ID:DwZz2Xwp0


そう言って、曜ちゃんと梨子ちゃんも抱きついてくる。

広い部屋なのに、何で全員ベランダに集まってるんだか……。

狭いスペースで9人がわちゃわちゃと騒ぐ。


ダイヤ「あ、あまり暴れないでください! 落ちてしまいますわ!」

善子「いた! ちょ、誰か足踏んだでしょ!」

ルビィ「ぴぎっ く、苦しいよぉっ あんま押さないでぇ」

鞠莉「ルビィはイチバンヤリだったもんね〜」

花丸「ルビィちゃん!? 今助けるずら〜!」

曜「わわ、花丸ちゃん!? こっちもう足の踏み場ないって!」

千歌「よーっし!! チカも負けてられないぞー!!」

梨子「ち、千歌ちゃん! ホントに落ちちゃうから!」


……でも──


果南「いいよ! 皆まとめて──ハグ、しよっ!」


Aqoursが、この9人で、よかったな。

なんとなく、そう思った。


2月10日──私、松浦果南の誕生日──当たり前に祝われていたと思ったら、突然出来なくなって。そしてまた突然当たり前に祝われて。

出来たり、出来なかったり、伝えられたり、伝えられなかったり。人生ってそういうことの積み重ねなのかな? なんて柄にもなく思ってみたりもして。

これからも広いこの空の下、離れ離れになったその先で、出来たり、出来なかったりを繰り返して、また少しずつ大人になっていくんだと思う。

時間は決して巻き戻ったりしないから。だから、今を精一杯、笑って、伝えて、楽しむんだよね。……鞠莉、ダイヤ、皆──大好きだよ。





<終>


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