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2018/02/09(金) 01:57:37.25 ID:vkN8lClMo
小日向美穂オトナキャンペーン その1 違いが分かる女を目指そう!
「お、おはようございます!」
これからブラックコーヒーを飲む――というオトナの階段を登る儀式を前に、緊張してかぎこちない足取りでコーヒーマシンの前に立ちます。カップを取ってコーヒーを抽出。いつもならここでお砂糖とミルクも入れるのですが、今日の私は違いのわかるオトナ。ありのままの苦味を受け止めます。そう、それこそがオトナへの第一歩なのです。
「やぁ美穂さん。君もブラックで飲むのかい?」
「飛鳥ちゃん」
なにも入れず立ち去ろうとすると一足先にコーヒーを淹れて飲んでいた飛鳥ちゃんが話しかけてきました。私は彼女と向かい合って椅子に座ります。
「こんな冷え込む朝はコーヒーが一番だ。微睡みからボク達を現実に導いてくれるしね」
「さっき君も、って言っていたけど飛鳥ちゃんもコーヒーをブラックで?」
「ああ、そうだとも。カップの中の闇を白く染めるのは趣味じゃないからね。天の川を望むにはまだ早すぎる」
難しい言い回しですがミルクは入れないよ、ということでしょうか。私よりも年下なのに。オトナです。
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