47:名無しNIPPER[saga]
2018/02/25(日) 02:56:09.75 ID:XJms5aKo0
そして、その原因を作っていたのは俺に他ならない。
佑希は、俺がほぼ全ての物事に対して手を抜き始めたのを自分のせいだと思っている。
確かにそれは完全に否定することはできないけれど、母さんとのことや俺自身が疲れていたことの方が割合としては大きい。『おまえだけが悪い』なんて、とてもじゃないが言えない。
でも、俺が言葉にして彼女に「違う」と言わなければ、そう思われたっておかしくはない。
奪ってしまったと感じた俺の分も、頑張ろうとしてくれていた。
だから、俺が褒めるたびに、頑張りを認めるたびに、それは彼女にとっては全く逆の言葉として響いていた。
もっと、と。
まだまだ、と。
そう考えさせてしまっていた。
止めることができるのは俺しかいなくて、けれどその俺が数々の言動の裏に隠された真意を汲み取ろうとせずにいたから、彼女はどこまでも止まることができなかった。
341Res/257.77 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20