333:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 04:02:29.09 ID:3FrzmiYZ0
言いたいことがあるの、と言われたので、頷きを返す。
奈雨は深い呼吸を何度もして、息を整えてから言い始めた。
「わたしね、やっと追いつけたかな、って思うんだ」
「……」
「もっと強くなって、いつかお兄ちゃんの隣に立てるような女の子になるんだって、ずっと考えてた」
「……うん」
「また差を付けられても、すぐに追いつくから。……隣で、手を握って、つかまえてるから」
先ほどできた一歩分の距離を詰め、奈雨は俺の手を掴む。
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