23:名無しNIPPER[saga]
2018/02/17(土) 18:13:07.26 ID:rPbMqZ0L0
佑希に対して何らかのアクションを起こすのなら、奈雨にもそれを告げるのが筋だろうと思う。
けれど、どう言ったものかな、とも思う。
部室に寝泊まりすることについて、奈雨本人が「いいよ」と了承してはくれたが、さすがにこれ以上続けるわけにもいかない。
ちゃんとした布団で寝ないと疲れは取れないし、文化祭の練習が毎日あるのならなおのことだ。
わざわざこっちにまで文化祭のために来たのに、本番も迫っている今に体調を崩されたのでは、どうにも申し訳が立たない。
大通りを抜け、赤信号で立ち止まる。
彼女が口を閉じたタイミングで、話を切り出す。
「あのさ」
「うん」
彼女は頷く。緊張している雰囲気が感じられる。
そして自分の声音も彼女と同じものだと気付き、
なんとなく、そういう重苦しい雰囲気にはしたくなくて、
「そろそろお風呂に入りたくなったりしないか」
発した言葉に、奈雨はじっと俺を見つめ、あははと目を逸らしながら苦笑した。
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