11:名無しNIPPER[saga]
2018/02/17(土) 18:02:01.21 ID:rPbMqZ0L0
【変化】
もうすぐ十九時を回ろうかという頃になると、部室には全員が揃っていた。
すぐ左には誰も座っていないパイプ椅子。そこから二人分くらい空けてソラ。
背中側には女の子三人がソファに腰掛けていて、ここ数日と同じなら二手に分かれているはずだ。
そして、そのうちソファの最大辺に、ほぼ密着しながら座って絵を描いているであろう二人が戻ってきたのは、今から数時間前の、日が沈もうかという時のことで、
今ここにはいない優しい優しい先輩に絶えなく見えない日本刀を眼前で振り回すように容赦なくビシバシと文句……絵の指導を受けている間、ずっと気がかりだったことは、どうやら俺の杞憂に終わったようだった。
まあ、直接何かを訊いたわけでもないし、彼女達から特に何かを言われたわけでもない。
可能性から照らしてみると、ひょっとしたら、胡依先輩はそれを回避したかもしれないし、もう少しちゃんと考えてから実行に移そうと、俺への『確認』はそういう含意があったのかもしれない。
けれど、帰ってきてからの東雲さんの様子を鑑みれば、それはうまくいったんだろう、と確信できる。
341Res/257.77 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20