43: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 02:15:58.25 ID:1k4n5Mtx0
■ 5
相も変わらずレッスン漬けの日々を送っていたある日、いつも以上にニコニコとした顔でプロデューサーはスタジオにやってきた。
何か嬉しいことがあったのだろうな、と思ったが、敢えてそれを聞かないでおいた。
すると、プロデューサーは我慢ができなくなったのか「なんと!」と仰々しく声を上げる。
「北条さんの曲ができました!」
「え、嘘」
こればかりは、本気で驚いた。
「嘘なんてつかないよ。ほら、これに仮歌が入ってるし、振りも既に上がってきてる。後は北条さんが歌いこなして踊りこなすだけ」
「また簡単に言うなぁ」
「俺と走り込みしてるし、もう体力も十分ついてきた北条さんなら楽勝でしょ」
「そう思う?」
「思う思う」
「なら、うん。頑張ってみる」
「あと、それだけじゃなくて」
「まだ何かあるの?」
「デビュー、決まったよ」
「えっ!?」
さっき以上の驚きがアタシを襲った。
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