北条加蓮「運命的、あるいは作為的」
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26: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:59:26.44 ID:1k4n5Mtx0



通された部屋で待つこと数分、お盆に湯呑とお茶請けを載せて、さっきの女性が戻ってきた。

女性はそれらをアタシに差し出すと、目の前に座る。

「さて、何から話せばいいのかしら……」

女性は少し思い悩む素振りを見せて、持ってきた大きな封筒から書類を取り出した。

「あ、まずは自己紹介ですね。私、ここで事務員をしております。千川ちひろと申します」

にこやかな表情を浮かべ、千川さんはアタシに挨拶してくれた。

「えっと。北条加蓮です。高校生です」

言い終わってから自分の服装が制服であることを思い出して、言わなくてもわかることだったなぁ、とちょっと後悔をした。

「さっそくなんですけど」

そうして、千川さんは書類をアタシの前に並べ、ひとつひとつ説明をしてくれる。

契約の話だとか、提出が必要なものだとか、この事務所の所属となることで受けることができる福利厚生だとか、そういう話を一通り聞かされた。

「他に何かご不明な点などありましたら、気軽に聞いてくださいね」

「特には、たぶん。大丈夫です」



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