北条加蓮「運命的、あるいは作為的」
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13: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:49:12.38 ID:1k4n5Mtx0



「北条さん、またねー」

大きな金管楽器を抱えたクラスメイトと廊下で鉢合わせた。

「……ああ、うん」

素っ気のない返事をして、足早にその場を離れる。

勉強、スポーツ、芸術。

みんなみんな何かしらに一生懸命で、直面している今に対して、全てを燃やし切ることに一切の迷いがない。

努力が水泡に帰することを恐れない彼ら彼女らのことがアタシは羨ましくあり、怖くもあった。

下駄箱に踵の潰れた上履きを押し込んで、代わりに取り出したローファーをあてつけのように地面へ叩きつける。

あと何日間、これが続くのか。

まだまだ折り返してもいない高校生活が煩わしくて仕方がなかった。



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