北条加蓮「運命的、あるいは作為的」
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10: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/02/08(木) 01:47:29.66 ID:1k4n5Mtx0



そうしてアタシは、華々しく人生の再スタートを切る。

と言いたいところだが、そう甘くもないのが現実の辛いところだ。

退院を果たしてまず直面したのが勉強の壁だった。

入院中に自主的な勉強や周囲の大人たちから手解きを受けていたとは言え、やはり一週間に最低でも五日間を勉学に費やしている普通の子の進度と比べてしまうとその差は歴然だった。

それだけなら、まだよかった。

それだけなら、努力でなんとかなった。

でも、それだけじゃなかった。

同級生の子たちはどこかよそよそしく、腫物を扱うかのようにアタシに接するのだ。

きっと、良かれと思っているのだろうが、それがより一層アタシを惨めな気持ちにさせた。

そんなだから、学校に来るたびに周囲との時間的、精神的な隔たりを嫌でも感じさせられてしまい、アタシは少しずつ擦れていった。



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